セルフアップデート

双極性障害でIT企業をリタイアした中年が、製造業で再チャレンジします

自分の転機-3

前回からの続きです。
 
鬱病の報告を受けた会社側が迅速に動いた結果、
自分は休職することになりました。
世の中では、「じゃあ辞めろ!」とか「甘えるな!」という
反応の会社もあるそうなので、そういう意味では自分は
大変恵まれていたと思います。
 
休職中は、仕事の事も考えず、ひたすら休養をとることに
専念しました。
読書をして、部屋に引きこもらないように散歩を習慣にし、
ひたすら頭を休養させることに務めました。
薬も何種類か試して自分に合うものを見つけ、
少しづつ精神的な疲れが和らいでいくのを実感しました。
 
結局、休職期間内で落ち着きを取り戻し、
職場へは半ドン(最近は使われない単度ですね)で
リハビリ期間を置いてから本格的に復帰しました。
鬱からの復帰プログラムとして見るなら、
ここまでの行動はとても順調だったのです。
 
しかし、自分にとっての修羅場は、実はここからだったのです。
 
それはパスワードが思い出せないと言う些細なことが発端でした。
今までも度忘れするということはありましたが、
このときはパスワードのぼんやりとした
イメージすら思い浮かびませんでした。
記憶力にはそれなりに自身があった方なので
これは衝撃でした。
このとき初めて、自分の集中力や記憶力が格段に
落ちていることに気が付いたのです。
 
病気になる前は無限にある(と錯覚していた)記憶力や集中力が、
実は量が決まっていて、今は底が見えている状態になっている…。
 
これは修羅場でしたね。
例えるなら、
「突然、自分の足元が実は幅20cmしかない崖の上だったことに気がついた」
という感じでしょうか?
これまでの仕事のやり方では絶対に対応できないと思った自分は、
このときから必死に自分自身の生き方、やり方の更新、
つまり「セルフアップデート」を行うことになりました。
 
それは今も続いています。
うまくいったものもあるし、うまくいかなかったものもあります。
次回からは、過去のセルフアップデートの紹介と、
今年のセルフアップデートの展望を語っていきたいと思います。