双極性障害との付き合い方
*双極性障害のやっかなところ
どんな病気でもやっかいなところはありますが、
生活に影響するもので考えると、「気分の上がり下がり」です。
*似て非なる鬱病
似ている病気の一つに「鬱病」があります。
私も当初は「鬱病」の診断を貰っていました。
大ざっぱに言えば、鬱病は脳の働きの低下で
気持ちや考えが沈んでしまう病気です。
このため、鬱病の基本治療は脳を休ませることになります。
休職し、眠れない場合は睡眠導入剤などで眠ることで
脳を働きを取り戻します。
*双極性障害はどんな症状なのか?
一方、双極性障害は、脳の調子が不安定になる病気です。
繰り返しやってきます。
後で述べますが、この躁と鬱の差が
ジェットコースター並みの激しさなのが
双極性障害のやっかいなところです。
*どうやって治療するのか?
双極性障害の原因は、脳の調子を整える能力がうまく働かないことなので、
薬を使って「上がり過ぎず、下がり過ぎず」を
保つことが主体になります。
(認知療法というものあるそうですが、私はやったことがありません)
医者からは一生付き合うものだと言われました。
*いまどんな状態なのか?
既にこの病気とは10年近い付き合いになりますが、
未だに完全にはコントロール出来ていません。
病気になった当初は
仕事に集中し過ぎて「躁」状態になったあと、
その疲れが出て「鬱」状態になることが多くありました。
今でも月に1回くらい、調子が悪い時期があります。
何とかやり過ごせるときもありますし、
どうしようもなくて休んでしまうときもあります。
*躁と鬱の差の激しさ
よくあったのは、1日で躁と鬱が入れ替わることです。
前日まで絶好調で
「どんな課題でもこなせるぜ!」
と仕事をバリバリやっていました。
(実はこの時点で躁状態になっている)
ところが、次の日に朝目が覚めると「鬱」状態に入って、
「自分は何もできない…」
とベッドから全く出られなくなりました。
気分が絶頂からどん底へ(あるいはその逆)へ
短時間で入れ替わる激しさが、自分をとても疲れさせます。
*慣解
「症状が落ち着き日常生活を普通に送れるまで改善した
(ただし、再発の可能性は残っている)」
状態を「慣解」と言います。
ガンなどもそうですが、「完全に治った」という状態が難しいので、
メンタルヘルス系の病気は、基本的に「慣解」が目標になります。
*病気とのお付き合い
自分が慣解したのかと言えば、未だ通院していますし、
まだまだ調子の悪い日もありますし、仕事を休んでしまうこともあります。
でも、薬の量は大分減りました。自力で自分を安定させらえるように
なったのだと思います。
*自分とのお付き合い
たまに仕事を休んでしまうことには
自分自身でも忸怩たる思いがあるのですが
現状を無視した対策は、病気を悪化させるだけです。
重要なのは、自分がそんな状態であることを受け入れることです。
それが出来て、初めて次に進めるのではないかと思います。
ではでは。