LED照明の導入が成功した5つの理由
*暗い環境
うちの会社の工場はとても暗いです。
どれくらいかと言うと、照度計で測ると
『病院の霊安室』
レベルでした。
実際には、あちこちに設置してある作業台に蛍光灯を追加して
作業には差し支えがないようにしていますが、
それでも色々と制約が多い環境でした。
これは色々な理由がありました。
・天井が非常に高いため、多少のワット数では明るく出来ない
・お金がないので、水銀灯の中でも照度が低いものを使っていた
・他の設備にも問題が多かったので、改善の優先度が低かった
多分、中小企業では思い当たるところが多いかと思います。
*3年前の挑戦と挫折
実は、3年前に一度自社の工場にLED照明を導入しようと考えて、
社内で働きかけをしたことがありました。
3年前は、ちょうど世間的にLED照明の導入が流行り出したところで、
『この流れに乗らなきゃ!!』
と考えた自分は、某メーカーさんの営業と連絡をとり、
照度のシミュレートと改善の提案プラス見積もりを依頼しました。
そして提案が出来たらすぐに、その当時の工場内の設備担当部長に
打ち合わせをお願いして、メーカーさんの営業さんに
プレゼンにまで持ち込ました。
しかし、結果はNG。
この当時は、工場内の各所で設備の老朽化が進み、
更新ラッシュが続いたため、照明に回せる予算が無かったのです。
「予算がない」
というのは、動かし様のない壁のようで、
一番やる気をなくす理由ですよね。
結局、このときの提案書は自分の机の奥にそっとしまわれて、
記憶の奥に封印されました。
*3年後の再挑戦
それから3年して、そのときの営業さんが担当地区を変わることになり、
次の担当さんが挨拶に来られました。
そのときに
「私、以前は別の地区でLED照明を担当していました」
という自己紹介を受けて、3年前の「挑戦」を思い出しました。
そこで軽い気持ちで
「じゃあ、うちの工場の見積もり作れますか?」
と社交辞令のつもりでお願いすると
「わかりました!」
とやる気マンマンの答が返ってきたので、実際にお願いしました。
実際、このときは
『初訪問で提案の具体的な提案の依頼とか出したら
張りきるだろうな』
と、新しい担当さんへのやる気を出してもらうための
エサくらいに考えてました。
*気が付くと、工事が決まっていた
幸いな事に、3年前に調べた工場内の照明のデータがあったので、
1~2週間ほどで照度のシミュレート結果と、提案書が届きました。
貰った提案書は、そのまま
「こんな提案貰いましたわ」
と軽い気持ちで社長に見せに行きました。
実際のところ、
『来年や再来年の予算に考慮してもらえたらいいかな?』
くらいの考えだったので、
「提案書を見せて、この話は終わり」
と思っていたのです。
ところが、次の日に社長から
「昨日の提案詳しく聞きたいから、メーカーの営業呼んで。
あと、稟議書書いといて。
プレゼン内容に関係なく、工事するから」
と予想もしないどストライクの反応。
それから、あれよあれよと言う間に、
LED照明の切り替え工事が決定していました。
決して安くない価格なのに、決定までわずか2週間。
正直、未だに信じられません。
*今回ラッキーだったこと
こんなにトントン拍子に進んだのは、
まず、今回の提案内容が魅力的だったからです。
・LEDが市場に出てから3年経ち、機能的も価格的にもこなれてきた
・3年前は導入費用の一括支払いしか選択肢がなかったが、
今回はリース契約が可能になった。
おかげで、初期導入費用を月々のリース料金に分散できるため
初期投資が0円で導入できるようになった
更に、自分の知らなかったいろいろな理由がありました。
・ここ2~3年で進めてきた自社の経営再建計画が順調に進んでいた
それが親会社に認められて、今年は大幅な設備投資が認めてもらえた
・以前から親会社の改善チームから、照明の改善を要求されていた
そのため、公にはしていなかったが今年度の改善計画に
照明の改善も予定が入っていた
・4月から電気代が値上がりするため、早急な24時間操業している
工場の照明の電気代を何とかする必要があった
*コツコツとやったことは無駄にならない
いろいろラッキーも重なりましたが、
それでも、3年前に真面目に導入検討をしたからこそ、
今回のスピード導入につながったわけで、
例え失敗に終わったことであっても、無駄にならないのだなと、
改めて思いました。
ではでは。