とにかく書いてみた
*提案なのに提案は求められていない『カイゼン提案書制度』
多分、ある程度の規模の会社なら多かれ少なかれあると思いますが、
「カイゼン提案書」と呼ばれる、
社内のカイゼンを提案する制度がうちの会社にもあります。
でも不思議な事に、「提案書」という名前なのに、
提案ではなく実際に行ったカイゼン活動の方が重視されます。
しかも、提出された他の人の提案は社員に公開されていません。
正直、これで何がカイゼンされるのか、理解に苦しむ制度です。
しかし、安いながらも一応報奨金が出るので毎月提案書は提出しています。
*毎月毎月すばらしい効率化なんてできるか!
以前部長とこの制度の話をしていたときに、
「まだまだ提案書のレベルが低くてなー」
とぼやいていました。
口にはしませんでしたが
『そりゃ上がらんだろう』
と思いました。
だって、求める提案書の具体例もないし、
評価欄には判を押したかのように
「効率化に効果があると思います。横展開してください」
としか書いていなくて、提案書のいいところ、悪いところ
提案書のレベルを上げるために気をつけることのコメントもありません。
これでレベルが上がったら詐欺でしょう。
*それでも書き続ける訳
それは、報奨金が欲しいから2つの理由があります。
1つは、アイデアを具体的な形にすることで、
自分のアイデアを客観視できることです。
アイデアが頭の中にあるうちは、どんなアイデアも素晴らしく感じます。
しかし、他人に提案をするつもりでまとめて、コストや運用などを
検討し始めるといろいろな粗が見えてきます。
経験ありませんか? とても素晴らしいアイデアだと思って、
一晩寝て落ち着いてみると、その内容にガッカリしたこと。
そうやって提案書の形にまとめて、粗を埋めて行くことで
アイデアは価値のある企画に進化していきます。
もう1つの理由は、「質より量」です。
聞くところによると、スナックや飲料の企画は年間で万の単位で
出るそうですが、商品化されるのはごくわずかで、
販売が打ち切られずに定番商品となるのはほんの一握りだそうです。
必ず成功できるアイデアの出し方を自分は知りません。
であれば、少しでも可能性があればどんどんアイデアを出さないと、
成功する可能性はどんどん低くなるのです。
そういう信念のもと、今日も「事務所へのルンバの導入」の提案書を
書く自分なのでした。
ではでは。