テンプレート仕事術
*欠けているものを補う
*ミスの増加に苦しむ
記憶力や集中力が落ちて、まず苦しんだのがミスの増加でした。
定型の作業でも、チェックし忘れたり、
チェックしたけれどもミスを見逃したりで、
スキルとしてはできることなんだけれどやらかしてしまう
「うっかりミス」が増えました。
*作業のテンプレート化
チェック時間を増やせばミスを減らせますが、
効率は落ちてしまいます。
ミスの低減と効率の向上を両立する方法がないかと
悩んでいた自分が見つけたのが「テンプレート仕事術」という本でした。
*テンプレートって何?
元々の意味は「鋳型、雛型、定型書式」ですが、
それを発展させ定型の作業をパターン化した作業手順
なども含みます。
この本では、定型業務、非定型業務を問わず、ありとあらゆる
作業をテンプレートという名前の作業手順や定型資料化して、
次に同じ、あるいは似た作業をするときに活用しようと言うことを
主張しています。
*テンプレートの活用方法
テンプレートには
・コツ、ノウハウ
例)「スムーズに掃除機をかけるために家具類は予め移動しておく」
・注意事項
例)「コンセントがからまるので、掃除機はタコ足配線にはつながない」
・チェック項目
例)「掃除機のゴミ量目盛を確認して、一杯なら捨てておくこと」
と行ったことを記録していき、最終的に作業手順書のような形にしていきます。
*テンプレートのメリット
やってみて自分も実感しているのですが、色々なメリットがあります。
1.作業の抜けやミスが減る
テンプレートの通りに進めればよいので、作業の抜けが減ります。
また、自分自身がやらかしたミスを記録するので、
同じミスを繰り返すことが無くなります。
2.作業の効率化が進む
記録したものテンプレートを見直し修正することで
手順がより効率的になります。
そのため、テンプレートに従うだけで 、
その作業をやったことがなくても効率的に作業が可能になります。
3.頻度の低い作業も対応できる
過去の作業は、期間が空くと作業方法を忘れることが多いです。
テンプレート化しておくと、記憶に頼らなくても作業できますし、
テンプレートを見ることで詳細を思い出せます。
特に2は、PDCAサイクルを回す作業に通じますので、
テンプレートの精度がどんどん上がっていくのがわかります。
*ツールによるテンプレート化
元プログラマーの腕前を生かして、
「毎月のデータを集計して報告する 」
なんて作業はどんどんツール化しています。
これも変形のテンプレート化と言えるでしょう。
毎月同じことを繰り返すだけですから、
テンプレートかしない手はありません。
例えば、月間の生産状況の分析。
日々の報告内容のデータを、月単位で集計しているのですが
いちいち集計の手順を思い出さなくて良いですし、
ツール化すればミスも大幅に減らせます。
何より、手作業で半日かかっていた集計がボタンクリックで5秒で
終わるのが高評価でした。
それまでは月に一回しか数字が出せなかったのに
ツール化したおかげで日々集計が可能になり、細かく生産状況を
確認できるようになりました。
*テンプレート化は最初の作業に時間がかかる
デメリットとしては、テンプレートを最初にまとめるのに
時間がかかることです。
一回目の作業は投資みたいなもので、
2回目以降の作業にならないとテンプレートの恩恵が受けられません。
従って、未来にも作業が必ず発生する定型業務は
テンプレート化に向いていますが、
稀な作業では恩恵が受けづらいのです。
この本では、その点を埋める方法にも言及しています。
*この本は助けになったか?
私には十分に助けになりました。
記憶以外に頼れるものが出来たこと、
チェック項目が明記されていると仕事のポイントがはっきりするので、
集中力に不安があっても何とか出来ることが多いからです。
皆さんもテンプレート化を進めてみてください。