問題を正しく把握する-2
前回の記事からの続きです。
前回は調査が行き詰ったところまで書きました。
*目線を変えてみた
ネットの調査だけでは行き詰ってしまった自分は、
目線を変えて、ファイル自体を再確認することにしました。
こういうときに自分が使うのが『テキストエディター』と呼ばれるソフトです。
『テキストエディター』とは、
文字を修飾したりする機能を外した、メモソフトだと思ってください。
(Windowsデフォルトのツールだと「メモ帳」に該当します)
自分は昔から「秀丸」というソフトを愛用しています。
ascファイルはテキストエディターで開けたのですが、
開いたデータは意外なものでした。
*CADデータじゃなかった
入っているのはX,Y座標と、座標ごとに何かの数値データでした。
見た目のイメージとしては何かの測定結果のようなデータで、
データ量が少な過ぎて明らかにCADのデータではありません。
(実際、この印象は正しかったのですが)
どうにも話がおかしいので、前の記事で私に調査を依頼した
Nさんに話を聞きに行きました。
*問題を正しく把握できていなかった
自「頂いたデータ何ですけど、これ、本当にCADデータですか?」
N「いや、3D検査機で測定したデータだけど?」
自「え?」
N「昨日までこのファイル開けてたんだど、今日急に見れなくなったんだわ」
自「CADファイルって言ってませんでした?」
N「言ったっけ?」
強力に脱力しました。
問題は
「asc形式のCADデータが読み込みない」
ではなく
「asc形式のファイルが開けなくなった」
でした。
これ、知らない人から見ると同じ内容に見えますが、
IT的には、解決の為のアプローチが全然違うのです。
*5秒で解決
改めて調べてみると、原因はわかりませんが
Windowsの設定でascファイルを開くためのアプリケーションの設定が
おかしくなっている様子で、再設定したらすぐに開くようになりました。
Nさんの問い合わせからここまで30分。
最初からここに来ていれば3分もかからなかったのに…。
*教訓
今回の教訓は
「素人の説明を鵜呑みにせず、必ず事実に基づいて問題を把握すること」
ですかね。
ではでは。