不思議な切り口のサッカー漫画「フットボールネーション」
*体軸に拘ったサッカー漫画
世代的には、サッカー漫画と言えば「キャプテン翼」な自分です。
それほどサッカーが好きなわけでもなく、TV観戦もほとんどしません。
そんな自分が久々に読んだサッカー漫画がこれ。
一言で言えば
「普通のチームでははぐれ者扱いされる
メンバーが集い、型破りの指導で
他の有力なチームと戦って勝ちあがっていく」
という、自分で要約してみても「王道だなー」と感心するくらいの
王道のストーリーです。
ただ、これまでのサッカー漫画と違うのは、
『型破りの指導』が「体軸」とか「インナーマッスル」とかの
武道をやっている人間には見過ごせないキーワードが満載な点です。
*構成は王道そのもの
この話、既に「王道」と書いたとおり、ポイントだけ集めると
実に王道な作りです。
・主人公は天才的な才能を持っている
・主人公は複雑な過去を持っている
・主人公のチームは、他のチームで「才能がない」と判断された人間を
集めている
・その集め方が「脚のきれいな選手求む」という型破りな条件である
・練習方法も型破りである
・しかし、その練習方法で身に付けた実力で強豪を次々と撃破していく。
当てはまるマンガがいくつも思い浮かびませんか?
*インナーマッスル好き?
この王道な展開を不思議な味わいにしているのが、
「インナーマッスル」です。
インナーマッスルの対称となるのが「アウターマッスル」です。
アウターマッスルは、非常に大ざっぱに言うと、
大胸筋とか腕の上腕二頭筋のような
大きくて体の外側についている筋肉のことです
大きな力を出せる半面、細やかなコントロールが難しいです。
インナーマッスルはその反対で、体の奥についている筋肉で
割と小さな目なために、それ単体では大きな力は出せませんが、
その代わり細かなコントロールが可能です。
このインナーマッスルを使って複数の筋肉を協調させることで、
大きな力を繊細な動きで出せると言われています。
フットボールネーションでは、これを使って素早い動きと
強靭な体軸を武器に他のチームと戦っていきます。
*夢あふれる話
フットボールネーションは
『インナーマッスルを意識するだけで、
プレイのレベルがいきなり上がる』
という点で、とても夢があふれています。
昭和の時代の根性論とか、きらめく才能の持ち主が集うエリート集団ではなく、
はぐれ集団が
「”それ”を意識するだけで、格段にうまくなれる」
という展開は、
「俺もちょっとインナーマッスル使ってみるか」
という気にさせてくれますよね?
(それは自分だけ?)
そういう夢を見てみたい方にはおススメです。
ではでは。