セルフアップデート

双極性障害でIT企業をリタイアした中年が、製造業で再チャレンジします

生産管理システムの導入を説明する

*資料を作るのに苦労したこと

 4月に書いた記事では、生産管理システム導入の社内提案が

大詰めでした。

denbedon.hatenablog.com

 

既に4カ月経って、色々と話が進んだわけですが、

まずはこの時の資料作りで苦労したことを書いてみたいと思います。

 

*コストメリットの説明が難しい生産管理システム

説明用の資料を作っているときにぶつかったのがこの問題です。

 

パンフレットに出てくるような導入メリットの謳い文句は簡単に書けるのですが、

これを具体的な数字でコストメリットを説明しようとすると大変です。

 

例えば、ラインの製造用の機会だと

「不良率が10%減る」

「生産速度UPで、生産能力が10%向上する」

のように個別の内容で結果が見えやすいのですが、

生産管理システムの場合はデータの入力、生産計画の作成、

在庫管理のような様々な業務のトータルの結果で見るため、

全体としてどれだけの生産性の向上になったかは計算がしづらいのです。

 

*「それ人減らせる?」

生産性の向上が数字で表しにくいとなると、次の指標になるのが

「どれだけ作業に関わる人が減らせるか?」

という点になります。

これも、ラインの機械であれば

「自動化が進むことで、今まで1台に1人の作業員がいないと

 生産できなかったものが、2台に1人で済むようになった」

というように人の減り具合が一目で分かります。

 

しかし、複数業務が絡む生産管理システムでは、

「入力作業が多分2Hほど短縮できるかな…」

「出荷のデータに関わる作業も3Hくらいは減らせるか…」

みたいな感じで計算していくと、

「全体としては一人分の作業が減らせます。

 (でも複数作業の合算なので、実際は減らせない)」

という結論になってしまいました。

 

*実際のところは…

そうは言っても、4桁万円の投資をしてもらうわけですから、

何らかのコストメリットがないと承認してもらえません。

何とか、「人が減らせる」「在庫の細かい管理で在庫金額を押さえられる」

というところで、無理矢理数字を作ってメリットの説明をしました。

 

実際のところ、今回のシステムの入れ替えは

ライセンス切れになった現行システムの入れ替えが主目的であり、

コストダウンとかの戦略的な目的はなかったので、

その辺りのコストメリットの説明については、多少多めに見てもらえました。

ただ

「今回は更新することが主目的だからこれ以上は言わないけれど、

 それでも1つでも2つでも新しいことには挑戦しなさい」

という注意は頂きました。

確かに、新しいシステムで前と同じことしかやらなかったら

何のための投資何だかわかりませんからね。

 

*他のところはどうやっているんだろう?

うちの会社は比較的小さいので導入効果の説明は多少曖昧でも

見逃してもらえましたが、投資額が桁違いに大きい大企業とかは

どうやってコストメリットを評価しているんでしょうかね?

他社さんの社内説明資料を見てみたい気がします。

 

ではでは。