久しぶりに読んだ「六三四の剣」
*剣道マンガと言えば?
小学生の頃剣道をやっていたので、剣道マンガは良く読みます。
剣道は、それなりに競技人口が多いので、
題材としても取り上げやすいのか、野球やサッカーほどではありませんが、
いろいろな作品があります。
そんな中で、自分の世代で剣道マンガというと、やはり
「六三四の剣」ですね。
実は、連載中は小学生だったのですがサンデーを読んでおらず、
高校生になってから初めて読みました。
なので、厳密にはリアルタイムに読んでいたわけではないのですが、
剣道マンガと言えば、これを挙げます。
*熱い主人公
あらすじとしては、
「誕生日が6月3日の午後4時 なので六三四と名付けられた六三四が、
剣道の実力者の両親や友人たちに影響されて、剣道家として成長していく」
という内容ですが、
いわゆる「熱血スポーツもの」として、主人公の六三四はひたすら
剣道を楽しみながら修業に明け暮れて行きます。
この六三四がひたすら熱い。
強い奴に会うとワクワクし、
死にそうな稽古でも「まだまだ!」と負けん気を見せ、
窮地に陥っても「ニヤリ」と笑って不敵な闘志を見せます。
あ、何かドラゴンボールの悟空みたいですね。
*腕白な小学生編
小学生編は、負けん気の強いわんぱくな六三四が、
ライバルとなる東堂修羅と競い合っていきます。
衝撃的だったのは、六三四のお父さんが全日本剣道大会で
二連覇したときの話ですね。
(一応ネタばれはしません)
初めて読んだ時は愕然としましたが、
ここでの出来事が、のちのちの六三四の行動に大きな影響を及ぼします。
この年になって読んでみてみると、
六三四がわんぱく過ぎて、自分が六三四の親だったら
胃が痛くなるだろうなぁ、と心配してしまいました。
*ライバルが熱い高校生編
高校生編の六三四は、とてもさわやか青年になっています。
しかし、燃える闘志は変わらず、高校生にも関わらず
山にこもって修行までしています。
高校生編では、修羅以外のライバルたちもクローズアップして
特に陽キャラの六三四の対極の、二刀流の乾がいいキャラです。
勝つためには何でもやるけれども、剣にかける執念は本物で、
心の中に闇を抱えながら、その執念が彼をギリギリで
正常な領域に置いています。
六三四は、そんな彼に大きな影響を受けながら、
それでも確固たる自分の剣を確率していきました。
単に勝負を競い合うだけでなく、人間的な成長にまで踏み込ませた
ライバルですね。
ではでは。
不思議な切り口のサッカー漫画「フットボールネーション」
*体軸に拘ったサッカー漫画
世代的には、サッカー漫画と言えば「キャプテン翼」な自分です。
それほどサッカーが好きなわけでもなく、TV観戦もほとんどしません。
そんな自分が久々に読んだサッカー漫画がこれ。
一言で言えば
「普通のチームでははぐれ者扱いされる
メンバーが集い、型破りの指導で
他の有力なチームと戦って勝ちあがっていく」
という、自分で要約してみても「王道だなー」と感心するくらいの
王道のストーリーです。
ただ、これまでのサッカー漫画と違うのは、
『型破りの指導』が「体軸」とか「インナーマッスル」とかの
武道をやっている人間には見過ごせないキーワードが満載な点です。
*構成は王道そのもの
この話、既に「王道」と書いたとおり、ポイントだけ集めると
実に王道な作りです。
・主人公は天才的な才能を持っている
・主人公は複雑な過去を持っている
・主人公のチームは、他のチームで「才能がない」と判断された人間を
集めている
・その集め方が「脚のきれいな選手求む」という型破りな条件である
・練習方法も型破りである
・しかし、その練習方法で身に付けた実力で強豪を次々と撃破していく。
当てはまるマンガがいくつも思い浮かびませんか?
*インナーマッスル好き?
この王道な展開を不思議な味わいにしているのが、
「インナーマッスル」です。
インナーマッスルの対称となるのが「アウターマッスル」です。
アウターマッスルは、非常に大ざっぱに言うと、
大胸筋とか腕の上腕二頭筋のような
大きくて体の外側についている筋肉のことです
大きな力を出せる半面、細やかなコントロールが難しいです。
インナーマッスルはその反対で、体の奥についている筋肉で
割と小さな目なために、それ単体では大きな力は出せませんが、
その代わり細かなコントロールが可能です。
このインナーマッスルを使って複数の筋肉を協調させることで、
大きな力を繊細な動きで出せると言われています。
フットボールネーションでは、これを使って素早い動きと
強靭な体軸を武器に他のチームと戦っていきます。
*夢あふれる話
フットボールネーションは
『インナーマッスルを意識するだけで、
プレイのレベルがいきなり上がる』
という点で、とても夢があふれています。
昭和の時代の根性論とか、きらめく才能の持ち主が集うエリート集団ではなく、
はぐれ集団が
「”それ”を意識するだけで、格段にうまくなれる」
という展開は、
「俺もちょっとインナーマッスル使ってみるか」
という気にさせてくれますよね?
(それは自分だけ?)
そういう夢を見てみたい方にはおススメです。
ではでは。